高血圧

心筋梗塞を引き起こす要因のひとつである高血圧。高血圧は“サイレントキラー”といわれるほど自覚症状がほとんどなく、知らないうちに症状が進行していることが多いといいます。体が出す異変に気づかないままでは、ある日突然心筋梗塞を引き起こしかねません。
このページでは、高血圧の原因や予防法、心筋梗塞との関係性についてまとめています。

高血圧とは?

高血圧とは、落ち着いた状態であるにも関わらず、正常値よりも血圧が高い状態のことです。なぜ高血圧になってしまうのかというと、考えられる原因はいくつかあります。

食塩の過剰摂取

塩分を摂取しすぎると、血液中の塩分(ナトリウム)濃度を一定に保とうと血液中に水分が増えるため、体内を循環する血液量が増加します。これにより、血管の壁に大きな圧力がかかってしまい、高血圧を悪化させてしまうのです。

肥満

肥満になると血管の壁に圧力をかけてしまうため、高血圧につながります。肥満の方は体表面積が大きいので、全身に血液を行き渡らせようと、体が水分量を増やす働きをします。そのため、肥満かつ塩分を多く摂る食生活の方は、さらに血液中の水分量が増加することになり、ますます高血圧へのリスクが高まってしまうのです。

温度変化、ストレスによる交感神経の活発化

温度変化やストレスも挙げるべき要因といえます。気温差を繰り返しやすい環境にいる人、緊張やストレスを溜めこみがちな人は交感神経が活発化しやすく、血管の抵抗力や心臓の収縮力が増加しやすいようです。この状態が長く続くと、血圧も徐々に上昇していきます。

この他にも、高血圧には遺伝子や体質も関係しています。今、自分が高血圧でなくても、将来起こる可能性は0%とはいいきれません。家族内に、高血圧の診断を受けた方がいるなら要注意です。

高血圧が心筋梗塞・血管病のリスクを高める理由

ここまでは、高血圧の原因についてご紹介しました。では、なぜ高血圧が心筋梗塞を発症するリスクを高めるのでしょうか?

それは、高血圧が原因で冠動脈に血栓が詰まってしまうからです。血栓が詰まると、心筋梗塞や血管病を引き起こします。

血栓とは、血管の壁についた傷を治すかさぶたのようなもので、通常は役目が終えると自然に溶けていきます。しかし、高血圧は、血流に圧力がかかっている状態です。血栓の本来の仕組みがうまく働かず、血栓が血管内に残って血流を詰まらせてしまうのです。

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高血圧を予防する方法とは?

いざ、高血圧を予防しようとするならば、日常生活を意識的に改善する必要があります。そのために気をつけるべきことを、5つご紹介します。

塩分を控えた食事にする

厚生労働省の「食事摂取基準2015年版」に記されている、1日の塩分摂取目標量は、男性8.0g、女性7.0g未満。しかし、平成26年の国民健康・栄養調査によると、1日の平均的な塩分摂取量は男性10.9g、女性9.2gと目標値を上回る数字が出ています。

余分な塩分を排出する効果があるカリウム摂取することや、ラーメンの汁を全部飲まないといった、食生活から塩分を減らすようにしましょう。

禁煙する

タバコに含まれるニコチンは、血管を収縮させるため、高血圧へのリスクを高めます。さらに、タバコには動脈硬化を引き起こす恐れも。

すぐに禁煙するのが難しい方は、徐々に吸う本数を減らしたり、禁煙外来に相談したりするのがおすすめです。

ストレスを溜めない

仕事や人間関係などでストレスを感じると、交感神経が活発になり血圧が上昇してしまいます。

現代社会において、ストレスを溜めずにいるのは難しいかもしれません。溜めてしまったストレスは、リラックスタイムを設けて、解消するように心がけましょう。

睡眠をしっかり取る

睡眠不足で眠りの質が悪いと、夜間でも交感神経が活発化し、日中と同様に血圧が高くなってしまいます。これにより、朝の血圧が特に高くなる「早朝高血圧」になり、心筋梗塞を起こしやすくなってしまうのです。

睡眠不足はストレスにもつながるので、睡眠時間をたっぷり確保して、脳や体を休めましょう。

気温の変化に注意する

人間の体は、急激な温度変化を感じると、体温を調節するために血管を収縮させ、血圧や脈拍を上昇させます。このような気温差を繰り返す環境では、高血圧が悪化する場合があるのです。

目安としては、10℃以上の温度差を感じる際は要注意。着脱しやすい上着を持ち歩き、温度変化に備えましょう。

高血圧は薬を飲むことでも治療できますが、日常生活の意識を少し変えるだけでも改善できます。

自覚症状がほとんどないため、無自覚のまま生活している人が多いようですが、自覚症状がないからといって、放置するのは危険です。

血圧計は、市販でも5,000円未満で購入できます。病院や薬局、市役所など、無料で使用できるよう設置している施設もあります。ご自身の血圧は定期的にチェックし、数値の変化に気づけるようにしてください。

心筋梗塞や血管病を発症してからでは遅いのです。取り返しのつかないことになる前に、生活習慣の改善に取り組みましょう。

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