タバコと心筋梗塞

タバコが心筋梗塞の原因になる

タバコ全館一斉禁煙の場所が増え続け、肩身の狭い思いを強いられている、スモーカーたち。それでも「やめる気はない」という人は多くいますが「心筋梗塞の原因ともなる」と知ったうえでも、まだ喫煙しますか?

タバコには数千種類の化学物質が含まれていますが、その中でも特に以下の物質は、心筋梗塞リスクを高めます。

  • ニコチン…体内でカテコラミンというホルモン分泌を促進させます。このホルモンは心拍数増加や血管収縮作用があるため、心臓に負担をかけます。
  • 一酸化炭素やタール…血管の内皮を傷つけ、血中の悪玉コレステロールを増加させます。

上記以外にも、血中の遊離脂肪酸を増加させるなどの心配もあります、タバコが心筋梗塞の遠因となる可能性は極めて高いのです。

心筋梗塞の発症リスク

上記のような理由から、ヘビースモーカーほど、絶えず心臓へ大きな負担をかけていることになります。このため高血圧や動脈硬化が促進されやすくなるのは、言うまでもありません。

では喫煙者の心筋梗塞リスクは、どの程度なのでしょうか。

まず発症リスクは非喫煙者の約3倍です。また急性心筋梗塞が発生した場合、死亡率は非喫煙者の約2倍になるようです。脳卒中発生後の死亡率も同程度というのですから、怖いですね。

タバコはなぜやめられない?

タバコが体に悪いとわかっている、周囲の目も厳しくなっている…、それなのになぜ、喫煙者はタバコをやめられないのでしょうか。それは、主成分であるニコチンに強い依存性があるから

タバコを吸うと、血中のニコチン濃度が急激に上がります。タバコのうま味はこの瞬間にこそ感じられ、一度快さを覚えてしまうと、断ち切るのが難しくなります。また突然の禁煙で血中のニコチン濃度が低下すると、喫煙者は不快感を覚えるようになります。これは禁断症状の一種です。

このように精神的/身体的な依存があるため、喫煙者はタバコをやめられないのです。

心筋梗塞だけではないタバコの疾病リスク

タバコには数千種類の化学物質が含まれることは先に記しましたが、中でも身体の有害とわかっている物質は、数百に及びます。心筋梗塞をはじめとするさまざまな疾病の発生率を高めるだけでなく、1日の喫煙本数が多いほど、疾病による死亡率も高くなっていきます。以下に喫煙が誘発する疾病の一例を紹介しましょう。

脳卒中、肺気腫(しゅ)、慢性気管支炎、気管支ぜんそく、肺がん、食道がん・胃がん・肝臓がん・膀胱(ぼうこう)がんなど

これほど多くの、生命に関わる病の原因となるタバコ。さらに近年では、受動喫煙による非喫煙者の健康被害に対する抗議の声も、高まっています。禁煙を決意するなら、今が良い機会かもしれません。