血管年齢を左右する生活習慣をチェック

血管年齢診断チェックリスト

人は血管から老化がはじまるともいわれていますが、血管年齢は健康と病気のリスクをはかるバロメーターでもあります。最近では実年齢よりも血管年齢の高い人が増えているといわれていますので、若いからといって安心はできません。10代の若さ不整脈 【不整脈】脈拍に異常がある状態。脈のリズムが早すぎても、遅すぎても、あるいは不規則でも、不整脈と呼ばれます。などが原因で突然死することもあるからです。

血管年齢は動脈硬化がどれだけ進んでいるかを表す指標ですが、血管の老化には血液の質が大きな影響を与えています。血液の質が悪くなると動脈硬化が進み、狭心症心筋梗塞のリスクも高まるというわけです。

そこで、血管の老化を招く生活習慣のチェックリストと予防&改善法、動脈硬化の原因ともなる血液の質について説明していきます。実際の血管年齢は加速度脈波計 【加速度脈波計】血液循環の状態を検査するための方法。を使った測定や脈波速度検査 【脈波速度検査】 脈が伝搬する時間を調べることで、動脈の硬さを調べる。 を受けないとわかりませんが、リスク要因を多く抱えている人は、血管年齢が高いと考えてよいでしょう。

血管年齢が高くなる生活習慣のチェックリスト

生活習慣ばかりが並んでいるかもしれません。該当する項目が多ければ多いほど血管年齢が高くなり、狭心症や心筋梗塞などの 虚血性心疾患【虚血性心疾患】冠動脈が狭くなったり塞がったりすることで、心筋に血液が届かなくなる疾患。を患いやすいと思ってください。なかにはちょっと意外な選択肢もありますが、その理由についても説明します。

以下の生活習慣や行動の中で、当てはまるものはいくつありますか?

  • 脂身のある肉や揚げ物が好きでよく食べる
  • 濃い味付けを好む傾向がある
  • どんぶりモノやカレーなど単品の食事が多い
  • 食卓は茶色や白のメニューばかりで色味がない
  • 野菜類をあまり好んで食べない
  • インスタント食品やジャンクフード、スナック菓子が好きだ
  • ほとんどの食事を外食で済ませてしまう
  • 早食いといわれることが多くせっかちなほうだ
  • 毎晩のように晩酌、休肝日がほとんどない
  • いつも忙しくあわただしい毎日を過ごしている
  • まとまった運動をすることはない
  • イライラしたり怒りっぽくなったりすることがある
  • 人に負けたくないといつも思っている
  • どんなことでもひとつのことに熱中しやすい
  • ストレスを抱えていることが多い
  • 眠りが浅く寝不足気味のことが多い
  • 仕事でもプライベートでも責任感の強いほうだ
  • 何事も徹底的にやらないと気がすまないほうだ
  • テンションが高くなって大声で騒ぐことがある
  • 不摂生がたたり歳をとってから太ってきた
  • 家族や親族に血管病にかかった者がいる
  • 喫煙歴が長い
  • 血圧が高めである
  • 血糖値が高い
  • コレステロール値が高い

あなたはいくつあてはまりましたか?思っていたよりも多くチェックがついたのではないでしょうか。いくつならセーフ、いくつならアウト、ということではなく、数が多ければ多いほど血管年齢が上がる可能性が高くなり、狭心症心筋梗塞のリスクが高まるということ。上であげた25の生活習慣および気質はすべて、血管病のリスクを高める行動であるということなのです。

喫煙などの悪しき生活習慣が心筋梗塞に直結

喫煙などの悪しき生活習慣が心筋梗塞に直結

一般社団法人日本生活習慣病予防協会によれば、心疾患【心疾患】心臓にかんする病気のこと。代表的な疾患は狭心症と心筋梗塞。 の患者数は172万9,000人にのぼり、日本人の死因はがんに次いで第2位。心疾患の中でいちばん多いのが心筋梗塞だといいます。全身を動かすためのエンジンでもある心臓は、いわば筋肉のかたまりのような臓器。絶えず拡張と収縮という運動を繰り返すことによって全身に血液や栄養を送っています。

心臓が活動を続けるためは大量の血液が必要になり、その血液が循環しなければ人間は生きてはいられません。その血液の通り道である血管(冠動脈【冠動脈】心臓を包み込んでいる太さ4mm程度の血管。冠のように見えることから冠動脈と呼ばれる。心臓に酸素を供給する。 )が、血栓や老廃物で狭くなったり塞がったりして心筋に血液を送ることができなくなれば、狭心症心筋梗塞を引き起こすことになるのです。

喫煙は悪の根源、百害の長などと取り沙汰されますが、喫煙はがんの原因だけでなく動脈硬化の大きな原因となっています。喫煙はLDLコレステロールを変性させて血管の壁内に沈着させ、動脈硬化を防ぐHDLコレステロールを減少させるといわれ、血管の老化を促進してしまいます。

したがって、喫煙歴の長い人の血管はもしかしたらすでにボロボロになっているかもしれません。禁煙が最大の予防策、ということになります。

心臓に悪いものはカラダに悪い!

心臓に悪いものはカラダに悪い!

狭心症や心筋梗塞だけを予防したいと考えている人がいるとしたら、いますぐその考えを改めてください。心臓に悪いものは、カラダに悪いもの。大量のお酒、脂っこい食べ物、栄養的にも偏った食事、濃い味付け、ジャンクフード。喫煙同様、人間のカラダに悪影響を与える要因であることは、だれでもわかるはずです。

運動不足、不摂生で不規則な生活、慢性的な寝不足、暴飲暴食、化学調味料や塩分が多いジャンクフード。どれをとっても、カラダにいいわけがないことは、説明するまでもありませんよね?

年齢的な要素や遺伝的な要素、ストレスのかかる日々を過ごしている自覚のある人は、どれかひとつでもよいのでやめるか、ひかえるかしていくしかないのです。

行動や嗜好、生活習慣を改善すれば、おのずと心筋梗塞のリスクは低下します。会社の健康診断で生活習慣の改善指導を受けても、右から左に流していた人も予防や改善につながるアクションをひとつでもよいので実践してみましょう。

アメリカの心臓専門医が発見した「A型行動」とは?

アメリカの心臓専門医が発見した「A型行動」とは?

上記のチェックリストのうち、「仕事でもプライベートでも責任感の強いほうだ」や「人に負けなくないといつも思っている」などいくつかの項目に疑問を抱いた人もいるのではないでしょうか。

じつはこれ、アメリカの心臓専門医であるフリードマン博士とローゼンマン博士が、心臓病患者の行動パターンから導き出した狭心症や心筋梗塞になりやすい人の性格や気質。きっかけは心臓病の診療所のイスが、ほかの診療所と比較して早くに擦り切れるのはなぜか、と職人に質問されたことだったとか。

このA型行動のAは、アグレッシブ(Aggressive)からとったとされますが、日本人にはA型行動が多いのだそうです。仕事中毒で目標達成に向け努力を怠らず、精力的で行動もスピーディ。連帯感や責任感が強く、自己犠牲もいとわない…こんな人、どの会社にもひとりやふたり、いやもっとたくさんいませんか?もしかしたら、日本のエリート企業人にいちばん多く見られるタイプかもしれません。

A型行動が血管病の危険因子になる理由

なぜこのA型行動が狭心症や心筋梗塞の危険因子になるのかについては、一般財団法人北海道心臓協会のオフィシャルサイトにくわしく載っていますのでそちらをご覧いただければと思います。

簡単に説明すると、交感神経が活発化すると血圧や脈拍数が上がって冠動脈の内膜を傷つけ、動脈硬化を促進するのだそうです。怒りやすい人は脳梗塞や心臓発作を起こしやすいというイメージがありますが、あながちウソではなかったのですね。

たとえA型行動にあてはまったとしても、その行動パターン自体を変えることでリスクが下がるようです。せっかちでアグレッシブ、猪突猛進型の人は、ゆっくり話したり笑ったり相手の目をよく見るだけでもブレーキ役の副交感神経が優位になるのだとか。

行動を修正するだけで心筋梗塞を起こさずにすむのであれば、実践しない手はありません。このほかにも狭心症心筋梗塞など突然死に繋がりかねない虚血性心疾患の予防対策がいくつかありますが、くわしくは別のページで説明することにします。

血管病(心筋梗塞)の予防対策>>

血液の質が下がると血管年齢が上がる

ここまで血管の老化、動脈硬化のリスクについて説明してきましたが、忘れてならないのは血管を流れる血液の質。泥水が流れるパイプの内部が汚れたり痛んだりすることをイメージしていただければ理解できると思いますが、ドロドロの血液が血管を流れれば内壁にプラークといわれるコブができて血管が狭くなり、詰まってしまう可能性が高くなります。

キレイでサラサラの血液であれば、血管に付着することはありませんし、動脈を老化させにくい状態を維持できます。血液の質をよくするためには、生活習慣を正すと同時に、血液を汚さないような食習慣を続けるしかありません。

生活習慣を正し、血管の老化を防ぐようなバランスのよい食事を心がけることが重要なポイントとなるわけです。血管年齢を若く保ちたいのであれば、食の見直しは必須条件。いま一度自分の食事内容を見直して、心筋梗塞の危険因子を減らすようにすることがなによりの予防策です。行動と習慣の見直しがあなたを突然死から救うかもしれません。あなた自身が最悪な結末を迎えないように、今から意識を変えて予防を心がけましょう。

次のページでは、すぐに始められる予防策を、生活習慣の改善点から食生活の見直しまで数多く紹介しています。

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