【Q&A】突然死を招く血管病とは?

Q.血管病で、突然死につながるような病気にはどのようなものがありますか?

A.WHOは、病気の症状が現れてから24時間以内に亡くなってしまうことを「突然死」と医学的に定義しています。健康な人を予期せず襲う突然死は、多くの場合、原因が不明です。しかし、原因がわかるものでは、心臓および大動脈系の疾患が70%以上を占め、次いで、脳血管系疾患、呼吸器疾患、消化器疾患などが続くことがわかってきました。

こうした、「原因のわかる突然死」のうち、血管病が要因となる可能性がある疾患には次のようなものがあります。

血管病が要因で突然死を起こす可能性のある病気

心血管系疾患・動脈疾患

急性心筋梗塞
虚血性心疾患の代表格。心臓の筋肉細胞に酸素や栄養を供給する冠動脈血管が詰まることで、心筋が壊死し、動かなくなってしまう。主な原因は動脈硬化。血管攣縮が関連するケースもある。

致死性不整脈
「心室細動」(心室が小刻みに震えて痙攣する)「心室頻拍」(心室の異常から頻脈が起こる)など、処置が遅れると死亡に至る深刻な不整脈。心筋梗塞や狭心症がきっかけで起こることが多い。

大動脈瘤破裂
大動脈がふくらんで「こぶ」(大動脈瘤)ができ、それが、なんらかの理由で破裂し、大出血を起こすもの。破裂するまでは無症状なので予見が難しい。原因となる大動脈瘤を発見した時点での治療が望ましい。

大動脈解離
3層構造でできた大動脈の内壁に裂け目ができ、内壁と中壁の間に血液が入り込み、層の構造がはがれて(解離して)しまう疾患。解離した大動脈が破裂する危険性も。原因不明の場合が多いが、高血圧や動脈硬化が関係しているともいわれる。

脳血管系疾患

クモ膜下出血
脳を覆う3層の髄膜のうち、2層目の「クモ膜」と3層目の「軟膜」の間(クモ膜下腔)にある血管が破れ、脳脊髄液中に血液が広がってしまう疾患。脳動脈瘤の破裂が原因。

脳内出血
3層構造でできた大動脈の内壁に裂け目ができ、内壁と中壁の間に血液が入り込み、層の構造がはがれて(解離して)しまう疾患。解離した大動脈が破裂する危険性も。原因不明の場合が多いが、高血圧や動脈硬化が関係しているともいわれる。

脳梗塞
脳に栄養を送る動脈が詰まることで、脳組織が酸素および栄養不足のために壊死、または壊死に近い状態になってしまう疾患。一命をとりとめたとしても、さまざまな後遺症が残る。おもな原因は動脈硬化。

血管病の予防が突然死のリスクを減らす

平成28年(2016年)人口動態統計によると、日本人の死因のトップ10のうち、2位、4位、9位に、こうした突然死を含む疾患がランクインしていることがわかります。

「呼吸器Q&A」日本呼吸器学会

このうち、先ほどあげた「血管病が要因で突然死を起こす可能性のある病気」による死亡者数は合計226220人。これは全死亡者数の17.3%にあたり、6人に1人がこうした病気で亡くなっていることがわかります。
これらの病気は、もちろん、血管病以外の要因からも起こりますが、ほとんどが血管を健康な状態に保つことで防げる疾患です。血管病を予防することは、突然死のリスクを減らすのに大変有効な手段であるといえるでしょう。

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